第112話

先輩はあまりお酒に強くないのに飲んじゃうらしく、それからすぐカウンターに伏せて寝てしまった。


「一時間も寝れば起きるから、飲んどこ。」


関さんが言うので、男性二人はビール、私はオレンジジュースやウーロン茶を飲んだ。


「な、最近、主任帰るの早くね?」


「そうなんですか?」


ご家族が入院してるから、早めに帰ってるんだろうな。


「それってさぁ、」


「マスター、生2杯お代わり。」


「坂本、ピッチ早くね?」


「先輩の奢りなんて、今のうちでしょうから、どんどん飲んでおきます。」


「なんで、今のうち?」


「先輩、そろそろじゃないんですか、木原さんとけっ……」


「マスター、ねぎま6本!」

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