初メン

第109話

「主任に何か言われた?」


「ううん、別に…。」


「そう?」


歩きながら世間話をする。


「そこを曲がってすぐのとこだよ。」


格子戸をガラガラ開け、坂本くんが入っていく。


「いらっしゃいませ。2名様ですか?」


「あとで二人来ます。関で予約してると思うんですが。」


「ああ、関君ね、聞いてますよ。こちらへどうぞ。」


カウンターだけのこじんまりした落ち着いたお店。


そのカウンターの真ん中に座らされた。

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