第99話
「そうだ。プレゼント!」
話、逸らされた?
「あー。」
「これです。」
シンプルな包みにリボンのかかったものを渡される。
「開けていい?」
「はい。」
包みを開ける。
「名刺入れ!」
「いつだったか、いいのが欲しいって関さんと話してたでしょ?」
「聞いてたんだ。」
「たまたま。」
「ありがとう!」
コレ、ちょっと高いヤツだ。
「奏。いつもあんまり一緒にいられなくてごめん。」
奏は何か言いたそうな顔をして、それから笑顔を見せ、
「でも、会う時間作ってくれてるから。」
と言った。
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