会えない日曜日

電話から男の声

第97話

奏から、誕生日プレゼントを渡し忘れたと電話があった。


自宅で、それも妻の前で電話に出たから、仕事の電話のふりをした。


今からまた、仕事を言い訳に出かけるわけにいかないし、日曜日は家族と過ごす日になっているから、プレゼントを受けとるのは月曜日しかない。


仕方なく、月曜日に受けとることにした。


それでも、 電話で素っ気ない態度をとってしまったことが気になり、夜、コンビニに行く時に電話した。


電話の向こうから、奏の名を呼ぶ男の声がした。


『あとでかけ直します。』と言ったのに、結局かかってはこなかった。


あのあと、あの男と何かあったのだろうか。


あの男は誰なんだ?


聞き覚えのない声だった。

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