辛い 切ない 恋しい

目覚めたら1人

第85話

目が覚めた。


寝室の遮光カーテンが引かれている。


ベッドには私1人。


義仁さんの温もりは消えていた。


「私、寝ちゃったんだ。お見送りできなかった。」


悲しくなって、涙がポロポロこぼれ落ちる。


電気を付けて服を出して着る。


ふとベッドを見ると、置き手紙が。


「よく寝ているのでこのまま帰ります。また連絡する。」


と書いてあった。


「また泊まってくれなかったんだ。元々、3時までって約束だったし、仕方ないよね。」


独り言を言いながら、大変なことに気づく。


「プレゼント、渡してない!」

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