誕生日

嘘ついた罰?

第77話

今日は、俺の誕生日。


君の部屋に行くことになってる。


会社に行くと言って、出掛けようとすると、


「よしくん、誠がひどい熱なの。どうしよう。」


「病院に連れていこう!」


妻が支度をしている間に、君に電話する。


君は淡々と返事していた。


だから、『いけなくなった』ことを、そんなに気にしてないと思ったんだ。





土曜は午前中のみ診療だからか、待合室には子連れの親子で溢れていた。


12時半すぎ、やっと順番がくる。


「ただの風邪ですね。安静にさせてください。」


と医者は言った。


薬を受け取り、病院を出る頃にはもう13時前。


解熱剤が効いて、妻も落ち着いた頃、俺は


「会社に行ってくる」


と、家を出た。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る