第57話

「俺、久々に動物園行きたいんだ。」


「なんか、意外だよ?」


「そうかな。俺、結構動物好きなんだ。」


「じゃ、行こっか。」





バスに乗って動物園に行く。


日曜日の動物園は、家族連れが多くて、迷子になりそうだった。


「人が多いな。嫌じゃなかったら、手、繋がない?」


右手を出す坂本くん。


一瞬躊躇ったけど、その手を取った。


「安藤さん、手ぇちっちゃいね。」


「坂本くんの手は大きいね。」


「順路通りに回る?」


「うん。鳥からだね。」

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