日曜日

第56話

日曜日。


義仁さんとも会えないし、本屋にでも行こうと、マンションを出る。


隣の隣のマンションから、坂本くんが友達と出てきた。


「安藤さん、こんにちは。」


「奇遇だね。」


「涼介。じゃ、また。」


「うん。」


「友達のマンション、近所だったんだね。」


「うん。俺もこの前ビックリした。どこか行く途中?」


「暇だから、本屋に。」


「…暇なの?」


「うん。」


「俺につきあってくれる?」


「ん?」


「この前は怖がらせてごめん。お詫びってわけじゃないけど、お昼奢るし、暇潰しに付き合って。」


「うん。いいよ。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る