水曜日

第23話

「おはようございます。」


部のドアを開けて元気よく挨拶。


「おはよう。」


義仁さんと目が合う。


ニコッ。その笑顔に、私、落ちたんです。


「おはよ。」


コピー機の方から坂本くんがやってきた。


「おはよう。」


「安藤さん、ちょっと手伝ってほしいんだけど。」


「なに?」


「資料室、いい?」


鍵を見せる坂本くん。


坂本くんの後ろに見えた義仁さんの顔が、少し曇った。


「うん、いいよ。」

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