第21話

「ご飯の用意できてます。」


「……ありがとう。いただきます。」


「主任、ビール飲みます?」


「車で来てるから……」


「そうですよね。じゃ、お茶でいいですか?」


「うん。ありがとう。

ところで、その『主任』っていうの、プライベートでは止めない?」


「なんて呼べば……」


「俺の名前知ってる?」


「上條義仁さん。」


「うん。名前で呼んで?奏。」


『奏』だって!嬉しい。


「えっと…義仁さん」


「なに?」


「え?名前呼んだだけです。」


恥ずかしくて俯く。

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