第一章

 3



 短い黒髪の青年が地図を見る周りには、重装に身を包んだ武人がいる。

 これからの針路を協議しているのである。


 メルフィース軍の第二陣はどこからどう攻めてくるか――それは知略の精霊リュシオスが教えてくれた。

 ならば、正面からぶつからず、奇襲を狙える。


 連れて行くのは少数精鋭だ。フォルスワーム大将軍が善戦してくれたおかげで、生き残っている兵も多い。


 本来なら王宮で国王を守る魔導士も借りた。国王も背に腹は代えられない。


 最小限の犠牲で敵将を討ち、敵軍を崩壊させる。


 針路を正式決定し、出陣は明日となった。



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