第8話 彼女紹介
ミツルが「ルンルン」と鼻歌交じりに食器洗いをして居ると、ツキヨが「何か良い事が有ったの?」と声を掛けた。
ミツルが「そうかもね?でも、まだそれは教えないよ」と笑いながら隠した。
ツキヨが「そんな勿体ぶらないで教えてよ」と腰をクネクネしていた。
ミツルが「じゃ、此処だけの内緒ね。俺、彼女が出来たの」と嬉しそうに話をして居た。
ツキヨが「か、彼女?」とガーンとショックを受けていた。
ミツルが「だって、彼女くらい普通じゃん」とツキヨに話しかけた。
ツキヨは「私と言う母親が居ながら、彼女なんか作っちゃって生意気ね」とちょっとつっけんどんに話をした。
ミツルが「え?生意気か?俺は大人になるにつれて彼女をつくらないとずっと独身のままじゃ駄目だろう?いつかは自立して歩いて行かないと」とツキヨを説得していた。
ツキヨは「しょうがないわね?彼女が出来たのなら、その子を大切にしてあげなさい」とミツルに声を掛けた。
ミツルは「サンキュー。母さん」と笑顔で返事に答えた。
ツキヨが「もし良ければ、彼女を連れて来なさいよ」とミツルに返事を返した。
ミツルが「あのさ、俺の母さんがツグミの事を家に連れて来なさいってうるさいから、今日俺の家に来ないか?」とツグミに声を掛けた。
ツグミは「そうね。もし良ければ私の家にも遊びに来て挨拶しに来てくれたら嬉しいな」とミツルに話をした。
ミツルは「ありがとう。俺もツグミが家に来てくれるのを楽しみにして居るよ」とツグミに声を掛けた。
その日の夕方、教室でツグミが「ミツル君。私、今日ミツル君の家に行くから今から行こう」とミツルに笑顔で返事を返した。
ツグミはミツルの腕を掴み、ミツルの家に行くとツキヨが「あら?初めまして。私はミツルの母でツキヨと言います。よろしくお願いします」と丁寧に会釈をした。
ツグミが「お邪魔します。私はミツル君の彼女でツグミと申します。よろしくお願いします」と挨拶を返した。
ツキヨが「あら、きちんとした彼女さんだ事、礼儀正しくて本当に何処かの誰かさんとは大違いだわ」とツグミを褒めた。
ミツルが「母さん、それは余計だよ」とツキヨを睨むようにして告げ口をした。
ツグミは「いえいえ、私の方こそ少し頼りないところもありますが、今後仲良くして頂けると助かります」と話をして紙袋を渡した。
ツキヨが「これは?」と紙袋を覗くと、ツグミが「これは私が選んだ美味しいと評判の焼きプリンです。どうぞ皆さんで食べてください」と紙袋の中身を取り出すと、ポリ袋に沢山のプリンが出て来た。
ツキヨが「あら、ありがとう。こんなに沢山いただいて悪いですね」と喜んでいる様子だった。
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