彼の秘密

第41話

「比名、お前に言っておかなきゃなんねえ事があんだ。」

「っ、はいっ。」


「だから緊張すんな。今、口説く気ねえし。」

また笑われた。しかも口説く気ないって。えっ早々と失恋!?


「百面相止めろ。ちゃんと話しときてえし。俺の事。」

「うん。」


「まず、自己紹介のやり直しな。

近藤和真。18才。私立わたくしりつ緑王学園りょくおうがくえん3年。

鬼神きしんしん』の名前も持ってる。」


「私立緑王学園ってかなり偏差値高いよね。凄いね。」

しかも金持ちの子が多く通う名門高校じゃん。


「あ?お前だって聖華女子せいかじょしだろ。お嬢様学校の。」


「聖華って…そう言うイメージなの?

ただの女子高なんだけど。」


「違うのかよ。」


「イメージ壊して悪いけど。」

お嬢様学校って言ったら、まず桜華学園でしょ、全寮制のお金持ちの子じゃなきゃ行けない所。私みたいな庶民は入れないよ。


「それより質問があるんだけど。」


「ああ、だろうな。」

予想してたのか別に驚くことなく聞き返された。


「何が聞きたい。」

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