第26話
固まる私。って今私ナニシテル?!
背中に当たる固い胸は紛れなく男の子のもので、煙草と香水の匂いに体の中のアドレナリンが一気に暴れだす。鏡で確認しなくてもわかる。
私の顔真っ赤になってる!!
「比名…お前?」
耳元で囁かれる甘い声。和真くんの声ってこんな色っぽかったっけ。
「スゲエ意外。お前めちゃくちゃ可愛いいな。」
く、悔しい。だって肩震わせて笑ってる!!
「悪いですか。うち母子家庭だし女子高に通ってるし。」
周囲に男っ気なんて皆無だしっ!あイヤ彼がいるか。でも彼なんて言ったら傷付くし…。
いやいや、そうじゃなくて。ふるふると頭を振ると考えを切り替える。
私は怒ってるんだから!
「女子高生からかって楽しいですか。」
振り向いて抗議する私の右手に違和感が。何これ?
いつの間にか手のひらに握らされてる小さな包み。ピンクのリボンがかかってる。
「最後までよく頑張ったよな。お疲れ様。あと誕生日おめでとう。」
不意討ちは卑怯だ。
至近距離で微笑む美形の男。凄い綺麗で大人っぽくてとても高校生には見えない。
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