第9話
「どうしてくれるんですかっ。」
何とかご注文を確認するとブレンドを作ってる和真くんに喰ってかかった。
「何の事?」
首を傾げてとぼけてる。
「とぼけないで。和真くんが彼だって誤解されちゃったじゃん。」
「俺、なんもしてないけど。」
「お客様の事睨んでたクセに。」
「言いがかり。だいたい何で俺があのお客様を睨む訳?
比名ちゃん、からかわれたんじゃないの。」
うっ…そう言われると言い返せない。
実際、和真くんがお客様を睨んでるとこなんて見てないし。
「…ごめん。」
からかわれたの、かな。
でもそんな事する人には見えなかったんだけどな。紳士で優しくて、私の理想の…
「比名ちゃん、ブレンド冷めちゃうけど…」
俺が持ってこうかと言う和真くんを無視して慌ててお客様の所に持っていく。
「先程は失礼しました。」
ペコリと頭を下げる。大きな声を出してごめんなさい。
「いや、こちらこそお嬢さんに恥ずかしい思いをさせて悪かったね。」
申し訳なさそうに謝ってくれた。
やっぱり紳士だっ。嬉しくなって…つい
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