第4話

「いらっしゃいませ。」

白シャツに黒の蝶ネクタイ。黒のエプロンでホールに立つ和真くんはまるで別人。


「あの人カッコいいじゃん。」

さっき入店した二人連れの学生さんがこそこそ話してる。

うんうん制服姿はね。性格だって穏やかで優しいと思うよ。仕事も出来るし。


「仕事何時に終わるんですか?」

おおっ!和真くんナンパされてる。


「8時だよ。」


「終わったら遊びません?」


「あ~残念。俺この後パチンコ屋でバイト。」

フリーターさんは生活が大変らしい。パチンコ屋でバイトだからアロハなのかな。いやいやお気に入りだって言ってたしなぁ。

余計なお世話を心の中で呟きながら私も接客を頑張る。


「いらっしゃいませ。何名様ですか。」

お客様をテーブルにご案内して注文を取る。今日も忙しくなりそうだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る