二幕

学園に着くと、一年A組に向っていた。アリスとクリスはB組で隣のクリスだ。花梨と野乃花は一緒のクラスだ。


クラスに着くと、親友の神谷海人の席に行った。


「よう、海人」


「アリト、どうしたの今日は?それより最近妹達どうなの?仲良くやってるの?」


海人は興味あり気に行きこんで訊いてきた。まあ海人はアリスの事が好きらしいからな。聞いたのは本人じゃないけど。


「別に普通だよ。特に変わった事はないよ」


「そうなのか?僕的にはアリトがアリスちゃんか、クリスちゃん、又はその両方と仲が接近してるものばっかかと思ってたよ」


何言ってんだ?そんな事あるはずないだろ?いや確かにアリスもクリスも可愛いよ、可愛いけどそれと恋愛感情は別でしょ


アリスとクリスとは、血が繋がってないから、結婚は出来るよ。出来るけど結婚しようとは思わないよ。


色々と考えていると、海人は笑い始めた。なにがおかしかったのか?わからないけど、海人の笑う姿は久々にみたな。


「しかし、アリトもちゃんと兄やってんだね。アリスちゃんとクリスちゃんに勉強教えるなんて」


なんで知ってるの?最初の頃は、何でも知ってる奴かと思ってたけど、千里眼それが海人の異能だ。


だからアリスとクリスに勉強教えた事を知ってる。ただ距離に限界があるらしい。でももしかしたら家の様子が丸わかりだったりして。


「大丈夫、アリトの家の様子とか、人の家の様子は知らない様にしてる。というか異能警察に見張られてるし。学園に来る前に話してたでしょ」


異能警察はそういう能力を使える、特定の人物の監視をする事もある。


異能警察は、五年前に出来た。最初は異能警察は無くて、異能を使いたい放題だったけど、今は規制出来る様にする為に異能警察を政府は作った。


「アリトは将来なにになりたいの?僕は異能警察になりたいんだ」


将来の夢は小説家って決めてる、決めてるけど実際になれるか?どうか?は解らない。


小説家になれたらいいんだけどね。


「俺は小説家だよ」


「叶うと良いね」



昼休みになると、俺はアリスとクリスのいるクラスに向かった。


アリスとクリスは友達に囲まれていた。


「アリス、クリス。弁当忘れてたぞ」


「お兄さん、ありがとう。そうだ紹介するね、友達の伊藤京香ちゃん」 


伊藤京香と呼ばれた女子生徒は、黒髪ロングでお嬢様風な見た目だ。


「へえ〜あんたがクリスの義理の兄ねえ〜ふ〜んやっぱり、思った通り中の下ね。まあよ・ろ・し・く」


めっちゃ嫌味な奴だな、そう思ったが口には出さなかった。

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