第三話 義理と人情と友情と激情

 店舗照明とウッド調のインテリアに飾られたこのファミレスは、他のテーブルに悟られない程度ではあるものの、奇妙な緊張感に包まれていた。

 天野先輩がわずかに細めた灰茶色の瞳で私を見ている。それは一見すると無表情に見えるが、あの刺すような視線はかなり本気で怒っている。

 で、でも、私だって怒ってるんだ。そんな目で見ても駄目なんだから!

 目を逸らさない天野先輩と、それに負けじと横目で睨み返す私の視線は、長方形のテーブルの対角線上の真ん中でバチッとぶつかった。

 私の隣に座る水無月はひと目でわかるほどに蒼白し、彼女の向かいに腰掛けた舞先輩ですら気難しい表情を浮かべている。

 空気を読めていない者が若干二名いるようだが、事情を知らないのだから仕方がない。

「実は私、天野会長にずっと憧れてたんです。入学式のとき、新入生歓迎の挨拶を読み上げる姿がとっても素敵で……!」

「そう」

 天野先輩は対面の女子生徒の言葉に短く答えた。だが、その声はいつもに比べて数段低く、抑揚というものが感じられない。

 その上で、左に向けた視線の威力はまったく衰えることなく、私の視線と絡んでいる。

「あんたはものすごくあたしの好みだ。飲み物は何がいいだろう。紅茶? それとも、コーヒー?」

「お構いなく」

 身を乗り出してメニューを向けてくる正面の女子生徒の言葉を受け流せば、彼女はきょとんとした顔をした。

 しかし、そんなことは気にしていられない。私も天野先輩から視線を外さず、押し負けないように必死なのだ。

 今のところ、視線のビームの撃ち合いは、互いに一歩も譲らないといったところだろうか。

 私の左に水無月と、そのまた左に可憐な風貌の女子生徒。彼女の向かいに天野先輩がいて、その左隣に舞先輩。そして、私の目の前には初めて会うボーイッシュな雰囲気の女子生徒。

 計六人でテーブルを囲んでいる。水無月は完全に硬直し、舞先輩は居心地が悪そうに眉間に皺を寄せている。

 これがなんの集まりか、おわかりいただけるだろうか。

 これは、恋愛対象が同性の女子生徒が出会いを求めるために設けられた席。いわゆる、合コンである。これから、ここで合コンが始まろうとしているのだ。

 どうして私が合コンなどに参加しているのかというと、単に水無月に拝み倒されたからなのだが。

 実は、水無月は舞先輩のことが好きだったらしい。

 先月、空き巣が家に入ったときに舞先輩ではなく私に電話をかけてきたのは、舞先輩のお家に泊まって、彼女に手を出さずにいる自信がなかったからとのこと。

 水無月はあどけなさを残した可愛い顔立ちとは裏腹に、その本性はタチ寄りのリバだったらしい。まったくもって、いらない情報である。

 そんな度胸があるなら告白をすればいいと思うのだが、「もしも断られたりしたら気まずいでしょう?」と答えた水無月の頼みは、合コンの体で会いたいということだった。

 なんでも、舞先輩にさり気なくそういう話を持ちかけているそうだ。

『弥生ちゃんは、ただ付き添ってくれるだけでいいの!』

 大きなどんぐり眼で上目遣いに見上げてくる水無月を見捨てるなんて、私にはできなかった。

 人情があれば、誰にもできないよね? 別に浮気をするわけじゃないし、あくまでもこれは付き添い。

 そう割り切って、あまり気は進まなかったけれど、つい頷いてしまった。今日、ここに舞先輩と一緒に天野先輩まで現れるなんて、夢にも思わず。

 席に着き、最初に目が合った瞬間、いつもは落ち着いた表情を浮かべている天野先輩の瞳が驚愕の色に染まった。それから無言で視線の攻防戦が続いている。

 私も頑張ってはいるけれど、そろそろ負けそう。彼女は普段穏やかな分、怒ったときの迫力がすごい。

 だけど、事情も聞かないうちからそれほど怒らなくてもいいだろうと思った。私だって、天野先輩が合コンへ来たことに少なからずショックを受けているのに。

 私を睨みつけたまま、ついに天野先輩がものすごく不機嫌そうに口を開いた。視線は揺らぐことなく、私に突き刺さっている。

「あなたは何をしているの?」

「私は風紀委員会に所属してますが」

「そういうことを聞いているのではないわ。あなたは、ここで一体何を――」

「少し落ち着きなさい、アヴリル。こういう殺伐とした空気は嫌いじゃないけど、居心地が悪いのは好きじゃないのよ、私」

「ご、ごめんね、弥生ちゃん。まさか、アヴリル先輩が来るとは思ってなくて……」

 私と天野先輩の剣呑なやり取りに、舞先輩はため息をつき、水無月は今にも泣き出しそうな顔をした。

 すると、天野先輩は静かに椅子から立ち上がり、まるで地の底を這うような重々しい声を発する。

「落ち着いていられる状況だと思うの?」

「そこだけは同感です……って、え、ちょっと!?」

 舞先輩とボーイッシュな女子生徒の背後を回ってきた天野先輩は、私の横に立つと、おもむろに二の腕を掴んできた。

 水無月は完全に俯き、舞先輩は呆れたようにかぶりを振る。残された二人はぽかんとしている。

「帰るわよ、弥生」

「何を勝手な……」

「このまま、ここで合コンとやらを続けたいの?」

「そ、そんなわけないでしょう……!」

 淡々とした声で告げる天野先輩に強引に腕を引かれて、気の毒な四人を残し、私は引きずられるような形でファミレスをあとにしたのだった。

「ちょ、ちょっと待ってください。腕、痛いです……」

 天野先輩は激怒していた。

 何度、痛い、離してくださいと訴えても返事はなく、掴まれた腕の力も凄まじくて、私の歩調に構わず、腕をぐいぐいと引いて歩いていく。

 まだ時間が早いこともあり、人で溢れ返っている繁華街の真ん中で、本当に腹が立ってくる。私は渾身の力で天野先輩の手を振り払った。

 ただ事ではない私たちの雰囲気にちらちらと視線を向けてくる人もいたけれど、そんなものはもう目に入らない。私は怒りに任せて捲し立てた。

「どうして、そんなに怒るのんですか? 自分だって同じことをしたのに」

「私には事情があったの。義理を果たしただけよ」

「それを言うなら、私にだって事情が――」

「私の気も知らずに、あなたはいつもふらふらと」

「待ってください。ふらふらじゃなくて、今日は水無月の――」

「あなたは私に不満があるの? そんなに他の人がいいというの?」

「はい?」

 天野先輩は私の言葉に聞く耳を持たず、とんでもないことを言い出した。

 お互いに冷静に事情を話し合えば、なんだ、そんなことかと笑い合えたのかもしれない。

 けれど、今夜の彼女は今までに見たこともないほどの怒り様で、一方的に責めるから、私もつい頭に血が上ってしまう。だって、今回はお互い様でしょう。立場は同じなんですよ?

 こうなってくると、もはや売り言葉に買い言葉。

「天野先輩こそ、私に不満があるんでしょう。だから、出会いを求めようとしたんじゃないですか?」

「天野先輩、ですって? やっぱり、あなたは……」

 不意に伸びてきた彼女の右手が私の肩を掴み、後頭部に左手を当てて、ぐいっと引き寄せてくる。しかし、さすがの私もいい加減にパターンはわかっていた。

 最接近していた彼女の唇と自分のそれの間に、咄嗟に掌を入れる。私の手で口元を覆われる形になった彼女の目が見開かれた。

「弥生」

「どうして、私の話を聞いてくれないんですか?」

「私を拒むつもりなの?」

「話が噛み合ってません」

「許さないわ。あなたは私の――」

「今日みたいな天野先輩は嫌いです!」

 恐らく、私の中にも冷静な思考なんて一ミリもなかった。言ってはいけない言葉を、つい言ってしまった。

 その整った容貌を歪めて絶句した彼女の腕を逃れ、私は走り出した。


 ***


「はあ……」

 生徒会室で書類仕事を片づけながら、私はため息を吐き出す。

 弥生の言葉から受けた衝撃は、私の想像を遥かに超えた。

 一瞬にして冷水を浴びせられた心地になり、頭に上っていた血が一気に引いていくのを感じた。弥生のあとを追おうとした足が竦んだのは、初めてだった。

 もちろん、私は弥生以外の誰かには興味がないし、彼女を裏切るつもりも毛頭ない。

 だから舞と、ボーイッシュな雰囲気が特徴的な高屋敷たかやしきつばめに連れていかれたあの場所で、弥生の姿を視認するなり、私は驚愕した。

 私というものがありながら、あなたは何を考えているのかと。

 私があの場へ赴く羽目になったのには事情がある。燕は体育祭実行委員長を務めており、舞と同様にクラスメイトにして友人でもある。

 来月行われる体育祭に応援団を導入すべく彼女の強力を得る機会があり、教師に話をつけたあと、深く感謝の意を述べたのだが、そのときに彼女はこう言った。

「礼をしろと言うわけじゃないけど、一つ頼みを聞いてくれないかい?」

「ええ、なんでも言ってちょうだい。できる限り、善処しましょう」

 そこで私は言質を取られる形となる。

 燕の要求は、舞と共に計画した合コンに付き合えということだったのだ。それは聞けない頼みだと頑なに辞退したが、結果的に受け入れられなかった。

「頼むよ、アヴリル。来てくれるだけでいいんだ」

「勘弁してちょうだい」

「あんたには恋人がいるらしいじゃないか」

「そうよ」

「恋人がいる奴はいいさ。あたしなんて、出会いらしい出会いもないっていうのに。あんたは、自分さえよければそれでいいのかい? 頭数でいいって言ってるだろう? 助けると思って、付き合ってくれよ」

 燕は爽やかそうに見えて、実は押しの強い少女だった。その上、思い込むと梃子でも動かない粘り強さも持っている。

 逞しさすら感じるその性質をこれまでは好ましく思っていたものだが、今回ばかりは閉口した。

「困ってる友達を見捨てるのかい?」

「なぜそうなるの?」

「さっき、あんたは善処するって言ったね。女に二言はないだろう?」

 迂闊な発言のせいで、レトリックを用いて攻め立てる燕に、私は見事に嵌められた。

 週末だけは譲れないと最後の抵抗を試みれば、妥協案で提案されたのは水曜日の夜。それが今夜だ。まさか、出向いた先に弥生がいるとは想像もしなかった。

 日頃から水無月さんと密着していることが多い弥生だが、その場合の弥生は受け身であると言える。しかし、合コンとは本人の同意なくして参加するなどありえないことだ。

 いつになく冷静さを欠いた私は、自分を棚に上げていることに気づいていなかった。それだけ、ひどく動揺していたのである。

「弥生……」

 彼女は、本当に私から離れていくつもりだろうか。

 考え事に脳裏を占められ、書類にサインをする手が止まっている。あれから何度電話をかけようと、弥生が出ることはなかった。

 十八時に差しかかった金曜日の夕方だが、私は立ち上がることもせず、黙って書類を見つめていた。言わずもがな、弥生との約束がないからだ。

 机に置いた携帯電話をもう一度取り上げようとしたそのとき、触れかけたそれが突然、震動を始める。

 ディスプレイを見れば、そこには燕の名前が表示されていて、心底落胆を感じた。思えば、彼女ともあの夜以来、まともに話をしていない。

〈もしもし、アヴリルかい? この間は失礼したね〉

「いえ」

〈弥生があんたの恋人だったとはね〉

「ええ」

〈正直、驚いたよ。あんたのあんな姿は初めて見たからね。あれから仲直りはできたのかい?〉

 どちらかと言うと、失礼をしたのはこちらのほうだと思ったが、今はそんなことを言う気にはなれない。燕があのような要求をしてこなければ、こんなことにはならなかったのだ。

 いや、それはまた違うかもしれない。私の与り知らないところで弥生が合コンに参加していたと考えれば、そのほうがあるまじき事態と言える。

 考えが纏まらない。生まれてこの方、こんなことも初めてだ。

 燕の口調はいつもと変わらず、言葉ほど心配している様子はない。むしろ、どことなく楽しげな雰囲気さえ漂わせる口調である。なんだか、得体の知れない不快感がせり上がってくる。

「……それで、なんの用かしら?」

〈端的に言うよ。あんたには悪いけど、あたしはあの子が気に入ったんだ〉

「なんですって?」

〈そこで、あんたさえよければだけど、もう一度会わせてもらえないか?〉

「あなたは何を言っているの? よくもそんなことを抜け抜けと……」

〈あんたに断わられたら、自力で行くまでだけど〉

「ふざけないで」

〈ちなみに、あたしが今、どこにいるのかわかるかい?〉

 粘り強さと、何事にも根気よく立ち向かう根気強さ。そして、物事を必ず成し遂げる姿勢は、入学当初からの燕の美点であると思っていた。

 しかし、このようなことを言われては、その美点は私にとって災厄以外の何ものでもない。

 私は手早く帰り支度を済ませて生徒会室をあとにすると、風紀委員会室へ向かう。問答無用だ。もう、躊躇などしていられない。


 ***


「――というわけで、アヴリルがいたのは、あたしの強引な頼みを聞いてくれたからなんだよ。弥生には悪いことをしちまったね」

「弥生ちゃん、私もわがままを言っちゃってごめんなさい」

「私と水無月だけ上手く行ったというのも皮肉な話よね。まあ、今の私は気分がいいから、アヴリルの機嫌を直す協力くらいはしてあげる」

「天野は誠意のある女性だ。弥生さん、早く誤解を解くんだよ」

 金曜日の放課後。

 あの日から激しく落ち込んでいた私だが、学生の本分として、勉強と仕事だけは疎かにできないと頑張って日々を過ごし、今はぐったりと椅子の背に寄りかかっていた。

 そこへボーイッシュな女子生徒こと高屋敷燕さんが訪ねてきたのだ。

 彼女は皐先輩とも面識があるらしく、風紀委員会室に入るや否や挨拶をしていた。私は彼女の名前を今、初めて知ったのだが。

 燕先輩、水無月、舞先輩が私の机を取り囲み、事情を聞いた皐先輩も心配してくれている。

「もう、いいんです……」

 あの日、思わずとはいえ、天野先輩にひどいことを言ってしまった。自己嫌悪もいいところだ。

 あのときの天野先輩の顔が頭から離れない。あの人は傷ついたかな。私のことを嫌な子だと思っただろうな。私はもう、天野先輩と顔を合わせる勇気がない。

 燕先輩はとても心配そうな、しかしどこか艶のある目つきをしていて、すいと伸ばした手で私の手を取った。初めてその顔をしっかりと見たけれど、この人も中々の美女である。

「この間も言ったけど、あんたはものすごくタイプなんだ。いっそアヴリルと別れて、あたしと付き合わないかい?」

「はい? 何を言って――」

「そこまでよ、燕。弥生に触らないで」

 突如として割って入った声に、みんなが一斉に振り返った。風紀委員会室の扉が開いたことに、誰も気づいていなかった。

 確かな足取りでこちらに歩み寄ってくる天野先輩の表情は、怒りでも悲しみでもなく、躊躇も戸惑いもない。私は呆けた顔で固まったまま、彼女を凝視していた。

 皐先輩はにっこりと微笑み、水無月は目を瞠り、舞先輩は肩を竦め、燕先輩も苦笑しながら道を空ける。

「弥生、私が以前言ったことを忘れたの?」

「な、なんですか。なんなんですか……!」

 私の前に立った彼女は、ひと呼吸を置いてからゆっくりと、そしてはっきりとした口調で言い放った。

「電話に出ないなんて子供っぽいことをしないの」

「……え?」

 また、意表を突くことを言われた。ちょっと待ってください。お説教ですか? 事ここに至ってまで乗り込んできて、お説教なんですか? 天野先輩ってば。

 私は言葉を失う。

「もう一つあるわ。あなたに私を拒絶する権利なんてないのよ」

「はい!?」

 待って。本当に待ってください。この間の傷ついた目はどこへ行ったんですか。どうして、そんなに自信に満ち溢れてるんですか。

 わけがわからなくなりながらも、私は深い輝きを湛えた灰茶色の瞳に釘づけになる。同時に、この場にそぐわないことを思ってしまう。

 やっぱり天野先輩はこういう状況になると壮絶に美しい顔をする。思わず、見惚れてしまう。この揺らがない絶対の意思に、私はいつも抵抗する力を削がれてきたのだ。

 彼女は私の瞳をまっすぐ射抜いたまま、静かに続ける。

「私に疚しいところなんて一つもないわ。弥生に言いたいことがあるのなら、聞きましょう」

「あ、天野先輩……」

 彼女がふわりと口角を吊り上げた。天野先輩は完全復活をしていた。

 ああ、こうして私は彼女の術中に嵌るのだ。そして、また骨抜きにされるのだ。なぜなら、この人はいつだって本当にずるい人だからだ。

 近づく灰茶色。彼女がわずかに腰を屈め、その手が私の肩に触れる。よくわからないけれど、どうしてだろう。涙が出てくる。

 気づけば、私も彼女に手を伸ばし、目を合わせたまま、その首に縋りついていた。

「ア、アヴリル先輩……!」

 名前を呼び、ねだるような仕草をする。きっと、私はいつだって彼女のキスを待っていた。彼女から逃れられないことなんて、とっくに知っていたのだ。

 アヴリル先輩が瞠目するのが見える。しかし、次の瞬間にはその瞳がゆっくりと細められ、やがて見えなくなった。

「どこにも行かせないわ。弥生は私のものよ」

 周りが多種多様な反応を示すのを完全に無視した私たちは、たった今、ここでバカップル認定を受けることになる。

「帰るわよ、あなたたち」

 呆れたような舞先輩の声が聞こえた気がする。みんなが軽い咳払いや失笑を零しながら、そそくさと風紀委員会室を出ていく気配を感じる。

 私はアヴリル先輩と甘い甘い口づけを交わしながら、このあと散々雑談のネタにされるだろうということと、来週の月曜日からのことがちらりと脳裏を過ぎった。

 けれど、とりあえず今は何も考えないでおこうと思った。



©️一ノ瀬友香2024.

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