chapter11 異変
『しかしおかしいな…数が尋常じゃない』
初めてだから知らないな
『まあ、第一部隊が弾切れを起こさなさそうだし大丈夫か』
「弾切れ?第一部隊近接ですよ?」
『知らないのか…第一部隊はスーサイドチームって呼ばれてるのを。』
スーサイドって自殺という意味だったな…
真っ暗な街で崩れていく天使たちを見ているとその話はにわかには信じられない
『第一部隊はだなぁ。捨て駒なんだよ。死んだら存在が無かったことにされる。』
「ブラックなんですね…」
そう話している間にも、横にいる他の第二部隊の仲間が絶え間なく銃弾を打ち込んでいた。
「天使もどんな気持ちで暴れてるんでしょうね」
かなり栄えていた保土ヶ谷区が、たった三時間で灰の山となってしまうなんて…
『どうせ何も考えてなんかいないさ。破壊しか頭にないんだろう。…もう撃つことに集中しよう』
それもそうだ。
弾をコックさせる。
息を吸う。
引き金に指をかける。
だが、後ろで、聞き覚えのある声がした。
『…愚か者め…もうお前は死ぬというのに…』
天使!?
振り返って撃った
当たった…が
死なない
隣にいた火村も気づいた
火村がUZIを何発も撃ち込み、ようやく死んだ。
『おかしい…こいつはどうみたって雑魚天使だ…いくらなんでも守りが硬すぎる…』
『緊急自体のため、ランク18以上の者も戦闘に参加するように。繰り返す。緊急自体のため、ランク18以上の者も戦闘に参加するように』
まずい状況なのかもしれない。
『やばいな…ランク18って相当だぞ』
ドンッドンッドンッ
『きたか…第三部隊』
後ろを見ると、大砲のようなものやミニガン、機関銃のような物が設置されて、何人もの人が撃っていた。
『第一部隊はこれで全滅するな…』
ミニガンやら大砲の音で聞き取りづらい。
『第三舞台の奴らは、天使に向かって発砲するが、その流れ弾で死ぬやつが多い。』
確実に天使の数は減っているが、それと同じように周りで舞っていた火花も見えなくなった
……………………………………………………………………………………………………
『討伐完了。死者、第一部隊、60人、全滅。第二部隊、第三部隊、ともに0名。これより各々帰還の用意をせよ』
「マジで全員死んだんですか…」
『ああ。あいつらはWWAKの秘密を守るため埋葬されない』
危険な仕事であることを、今更実感した。
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