Chapter2 現実

もうだめだ。どうせ死ぬなら抵抗しよう。確かこの床の下には祖父の代からある銃剣がある。隠してあるからすぐに取り出せる。

『さぁて君には話が通じるから遺言、聞いといてあげよっか?』

「残念だが遺言を遺すのはお前の方なんだな」

それと同時に隠してあった銃剣で天使の頭部を刺した。引き金を引いた。その瞬間、激しい閃光が走った。明る過ぎてしばらく目が見えなくなった。目が見えるようになってから確認すると、天使が瀕死で倒れていた。

『…バカな…なぜこんな下級生物に…』

放っておいても死ぬだろう。

しかし…


謎だ。大学では通常の武器は天使には通用しないと習った筈だ。この銃剣は一体…?



ガタッ


『な…に?』

しまった。天使は単体できていたではないんだ。さっきの銃剣はでだいぶ後ろに吹き飛んでしまった。反動の衝撃で体が動かない。

『お前がこれを…?』

喋れん。もうだめだ。23年の人生に頭の中で別れを言った。



(銃声)バンッ


『なっ⁉︎WWAK⁉︎』

「死ね」


(銃声)ドドドッ


怖くて声が出なかった。目の前で一体何が起きているのか分からなかった。

「お前が井戸端…だな」


どうやら助けてくれたWWAKの男がもう一つの遺体に気づいた。

「まさかお前が…?」

頷くのが精一杯だった。


「嘘だろ…まぁいい。治療諸々状況整理するからWWAK本部までついてこい」

「あの…そこの銃剣の反動で体が…」

祖父の銃剣の方を見てなんとか言った

「この銃剣は⁉︎そうか…わかった。連れて行ってやろう。その銃剣にも用がある。」


こうして天使を無事殺害した僕はWWAKの本部に車で運ばれるのであった。

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