あらすじ
第3話
▶あらすじ
大学入学時、ほかを衝撃的な出来事が襲う。初対面の同級生達が言葉をまねてからかってくる。道行く人もテレビまでもが自分の悪口を流し始めた。ほかは確信する。かつて自分をいじめていた人々がネットで情報を流しているのだと。ちぐはぐな言動を不審に思った家族に連れられ精神科を受診し、ほかは「統合失調症」と診断される。いじめられているというのは、病気が思わせていた妄想だったのだ。
「頑張れないのを病気のせいにしている」「統合失調症と明かすべきではない」。心ない言葉に触れほかは考える。100人に1人がかかるこの病気に目を背けるほうが、現実的ではないのではないか。この病気を通して透けて見える社会の欠陥があると。
強くあらねばと思ってきたほかに「ストレスには弱い」と指摘してくれたり、病気を身近なものとして扱ってくれた人々に支えられ、長い闘病生活を経たほかは気づく。心の病なんて厄介な特徴だけ持ち、秀でた面などないと思っていた自分が今、誰とも代わりたくない人生を生きていることを。逃げてもいい、環境を選んでもいい。これは社会に人間があわせるのではなく、人間にあわせた生き方を選ぶことを提案する闘病記エッセイである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます