やっと遊びに来れた

天川裕司

やっと遊びに来れた

タイトル:やっと遊びに来れた


「ごめんね〜、まだちょっと無理かも」

由美「え〜そうなのぉ?でももう何ヶ月もそう言って遊んでくれないじゃない〜」

「ごめんごめん、でも今忙しいのよ」


友達の由美とはもう10年来の親友。

でも最近、私は忙しくしていて、

前からずっと遊ぼうなんて約束してたけど

その約束をなかなか叶えられなかった。


実は私、精神疾患を患ってしまい、

普通の職場では働けてない。

だから内職で生計を立てている状態で、

内職と言っても一般で働くより

かなり大変なこともあるのだ。


人混みに入るのがどうしても苦手で、

自分ひとりで出来る仕事空間を探し続けていた。

そこでこの自宅ワークを見つけたんだが、

友達と遊ぶ時間も無くなってしまうほど、

毎日同じような多忙の生活を繰り返していた。


でも…

「よっし!これで遊びに行けるかも?♪」

なんとか仕事にひと区切りをつけ、

時間と余裕を持つことができた私♪


由美「え、ほんと?うんわかった♪じゃあ明日待ってるね!」


由美は私と遊ぶのを

何より楽しみにしてくれていたようだ。

本当に持つべきは長年の友!


(翌日)


そして翌日。

私は由美の家に遊びに来た。


由美「さぁ上がって上がって♪」

由美は前々から言ってた

感動モノのヒューマンドラマ、恋愛ドラマを

録りためたやつを私にその日見せてくれた。


由美「ね?面白いでしょ?」

「うん♪やっと遊べる時間持てて幸せ♪」

その日は1日中、テレビを見たり

談笑したりして楽しんだ。


由美「佳子もさぁ、もっとゆとり持った生活しなきゃだめよ。遊びに行きたい時はいつでも来てイイんだから」

「ほんと?ありがとね♪」


由美「当たり前じゃない♪何なら一緒に住んだってイイのよここに♪」

由美が住んでるのはマンション。

私はアパートに住んでいて、昔からちょっと

高級なマンションに住むのが夢だった。


「ホント??じゃぁこのままここに住んじゃおっかなぁ〜」

由美「キャハハ♪」


由美は本当にありがたい友達。

でもちょっと用事を思い出して私は帰ることに。

玄関を出た後、私が忘れ物してることに

由美が気づいてくれた。


由美「佳子ぉ!…あれ?居ない。まいっか。また今度渡そ」


(その日の夜)


「ふふ、こうやって他人の生活見るのもやっぱり楽しいもんだなぁ♪」


動画はこちら(^^♪

https://www.youtube.com/watch?v=-zc24S9XLKo

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やっと遊びに来れた 天川裕司 @tenkawayuji

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