第4話 異世界人、家に来る
「ただいま」
「おかえりなさい、戒斗さん、牡丹さん、燐さん、そして……」
「リア!」
ディスプレイに映るAIに臆せずに元気な声で名前を叫んだ。
「リアさん。初めまして、ミライです。新たな登録を行います。名前と年齢をお願いします。」
ミライの言うことを聞き。リアが答える
「リア。54歳」
ん?聞き間違いか?54?
知りたくない事実というのはこういう事なのか…
「人間の年齢で言うと16歳」
なるほど。獣人と人間だと老け方が違うのか。
獣人と人間の違いに関心を寄せていると、ミライが登録を終えていた。
「登録完了いたしました。」
登録完了の音声が聞こえると2階から母親が顔を覗かせている
「何してるの?」
思わず声が出た。
「生で見たほうが可愛いわ〜❤」
階段で響く母親の発狂ぶりに、燐と牡丹が引いている。
「重症ですね…」
ミライが言う、すると、仕事部屋から出てきた父親がミライに。
「あれは元からでカワイイものに目が無いの……」
以前に、母親の職場に見学をした際のことを思い出した、確かにデスクの周りはカワイイマスコットやストラップ、まるでギャルのガラケーかってぐらいの量だ。伝わる人には伝わるだろう。
「そうだ…戒斗お前ガンライセンス取っただろう?」
父親が聞いてきた。
――ガンライセンス――
現在法改正で個人での銃火器及び刀剣の所持を認めるため警察で発行しているライセンス。犯罪歴がある場合発行されない。犯罪での使用をした場合は、剥奪及び無期懲役刑だ。
「もちろん、学院入学の時にね。」
犯罪に使うわけではない、ただ護身用に持ちたかったからだ。
「そうか。ちょっとこっちに来い。」
そう言うと父親が手招きをして仕事部屋に誘う。
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