第33話
なんだか、懐かしい感じがした。
何でだろう。何が懐かしいんだろう。
「ハックシュン!…すみません」
男の人がくしゃみをして、謝った。
「いえ」
あ。
「あのもしかして、ホットレモネードくれた人ですか?」
そうだ。確か三年前もこんなやり取りをしたじゃないか。
あの時の黒いエプロンを付けてた人じゃないだろうか。
私を見つめて黙ったままの男の人に、何とか思い出してほしくて話しかけた。
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