第15話

「お姉さん…」


そう照れたような口調で彼は、自らの目元を指した。



「え?」


首を傾げる。



青年は辺りを見渡し、そっ…と私の耳元へと唇を寄せた。





「あの…睫毛の、黒い、やつ…が。溶けてしまってます」






「……っ」





「えっ!? お姉さん!?」





さて、ここからが本題だ。


あろうことか私はその場で卒倒をキめた。

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