舌打ち善子と紺パと初恋の報告

第64話

デスクに戻った私は席に着くと同時に大急ぎでスマホを取り出し、親愛なる心未と善くんに向けて文字を起こした。



< どうしよう >


< 頭がパンクしそうだ >



するとすぐその場で既読1がついて、



<< どした!? >>



と心未。



<< まって私今日遅番だから >>



<< ゼンーー!!!! >>


<< ゼンーーーー!!!!!!!!>>




「前坂ちゃん」


「ハイッ」



そこで天野さんに呼ばれてスマホを置いたまま席を立った。







数分後、何やらお客さんに頂いたというプリンをお裾分けしてもらって戻って来ると、通知は82件。



何事かと思いつつ開くと、その内79件は心未の善くんを呼び続けるメッセージで


80、81件目に善くんの



<< ナニナニナニ >>>



<< あ キリティー? 夜なら空いてますよ >>



それに最後、心未の謎の << 春日すな。いいかそのまま待機せよ >> が続いていた。



「……」




「こ、こ、み、あ、り、が、と…」



善くんごめん…も加えて、夜、善くんと会う約束をした。

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