第18話
「いっそ笑える――てか」
「?」
「"ドS"っつうのはどういうことだよ!?アアン!?二重人格者かテメェ!?」
ウチはイクヤの胸座を引っ掴んだ。藍色の長袖服が伸びる。
「うわっ、待っ」
確かに。
こうして間近で見てみると、無条件に人が赤面してしまうくらい綺麗な顔ではあった。どーでもいいが。
イクヤは驚いた様子で口を噤み、ウチを見下ろした後「そうだったらごめん」と真面目に謝りやがった。
「曖昧な返事してんじゃねぇよ!!」
「あ、うん。ごめん。"ドS"はキャラ的にっていうのもあって。過剰に演技してる部分も否めないというか…。ただ俺、ちょっとヤンデレが入ってるみたい」
「やんでれぇ?何っだそれ!!意味わかんねぇ言葉使ってんじゃねー!!」
両手を上げたままイクヤは苦笑する。
「わからなかったらいいんだ」
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