第10話
うし。石投げるか。
「イクヤー!テメェ無視しやがって!出て来やがれ!今からアンタの窓に石ぶん投げるかんなー!いいんだなー!」
どうせ返事がないのは分かってるから、ウチはその辺に石が転がっていないか探した。
大きさなんて何でもいい。
いっそ窓割ってもいいわ。ざまあみろだわ。
お。
中々大きくて良い石ハッケン。
拳に収まるか収まらないかくらいの石を持ち、構える。
割と重ぇ。
「じゃ、投げんぞー!っほい!」
ウチが力を振り絞って投げた石は到底二階まで届くことなく、鈍い音を立てて一階から二階にかける壁に当たって落ちただけだった。
「ちっ」
まだ苛々の収まらないウチは再び石を探す。
しかしあの石が結構良い石で大きかったから、あれ以上の石が見当たらない。
つうか人の家の庭にそんな妥当な石はあんまり落ちてない。
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