第16話
昨日から、あたしも何だかおかしい。
心がわくわくする…のも違くて、チクチクする…のもまたちょっと違くて。
そう。
どきどきしてる。
こんなこと、初めて。
「うーん…」
「どした?」
心配そうに覗き込む嵐を見て、あたしは決意した。
「あとで話があるんだけど…」
「うん?」
こんなモヤモヤしているのは、嫌だから。
早く元のあたしに戻りたいから。
思い切って大切な人に、話してみようという決意をした。
そのとき、騒ぐ女子の中心にいる彼が。
そんな想いの中にいるあたしを、見ていたことも知らずに。
「あ、もう新聞出てる」
そう、下駄箱に辿り着くなり声を張り上げる、我が親友嵐。
「?そんなのいつも見ないのに」
「いや、だって」
そう言って壁の方を指差す。
あたしは首を傾げてその指の先を辿った。
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