新聞の間違い

第14話

「まーみー!おはよ!」



「んー、嵐…。おはよー」



「わー!?何その顔…」


「え?どんな顔?」





朝。


校門を越えた所で会った嵐と歩き始める。



横でやけにあたしの顔が変だとケラケラと笑う。


「寝不足?」





――そのとき。




「「きゃああああああ!!!」」





ビクッ


肩を上げたあたし達なんてお構いなしに、悲鳴の様な奇声は高らかに響いた。




「…うへぇ」


「ちょ、真実。大丈夫?」




――…実は昨日。

あたしは寝不足なんかじゃない。


逆に、寝すぎたのだ。



寝たらこのドキドキが収まると思って。



…結果。


ちょっとだけ収まった。




「なになに?」


そう言って人だかりの方を向いている嵐。



途端に怪訝そうな顔をする。


「誰あれ?」




「んー、どれ…?」



あたしはあたしで途端にハッとする。




だって視線の先には。





高橋くんの姿が在ったから。

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