第6話

――――――……





「…あ」





遠くに、とても綺麗な……



…悪魔が見える。






深紅の瞳は、私を映す。






悪魔は、私を映したその眸を細め、口元だけに笑みを浮かべる。



「!」



なんて、なんて悲しい顔で笑うんだろう。





眸には涙を溜め。


手が、僅かに震えているのが見えた。

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