第5話

「…あ」


その天使は俺を見て立ち止まった。






…天使たちは、俺の姿を見ては言う。



『天使だったらさぞ綺麗に生まれたでしょうに』


『そんなに綺麗な見目をお持ちで何故悪魔なんかに…』




そう言っては俺を指差して溜め息をつく。





「…っ」



――…苦しい…




それがどれほどの苦しさを与えるのか、きっと誰にも想像はできない。



思い出しては目に涙が浮かぶ。

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