日下の痣は姿を変える
第67話
――――――真夜中。
ふっと息を吹き返すように目が覚めた。
「……?」
薄暗い部屋には畳と木材、それから夜の匂いがした。
次に自分が布団の上に転がっていることに気付き、同時に掛け布団の重みにも気が付く。
右隣を見やれば、らいおんさんの姿があって。
あたしの息は止まる。
「沙織?……目が覚めたのか。」
目元に作っていた影を、縁側から零れる月明りに晒すように睛を上げる彼。
月に濡れるって、こういうことだ。
でもらいおんさんの場合、月の色が蒼いと感じるのは何故だろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます