第47話
――――――――……
「こーちゃん、また魔王かよー。どんだけ勇者嫌いなんだよ」
「ほー。解ってるじゃん」
「だって勇者がいるのに魔王選ぶなんてありえねぇ!」
「ぼく、よめるよ」
「ほんと?……凄いな」
「ぐろりあ。――まおうのなまえ」
「……ああ」
「つるぎのなまえは、ぶるー……くろ、に、くる……」
「――――うん」
俺は、まだその名を呼ぶことを
赦されてはいなかった。
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