衣擦れの 音に目が覚め 隣見て 射し込む陰と 叩く雨音

「雲に隠れ」


衣擦れの 音に目が覚め 隣見て

     射し込む陰と 叩く雨音


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真夜中に目が覚めた

夢の中か、現実か

衣擦れの音が聞こえた気がした

隣を見ても

そこには空になったベッドがあるだけ


誰もいないシーツの上に

建物の明かりが作る薄暗い影が落ちる


何を期待してるのか


身体を起こし、隣のシーツを撫でる


ぱたた、と

窓を叩く音がした。


それと共にさぁっという雨音


衣擦れの音の正体は

夜になって降り出した雨の音だった


もう、いるはずはないのに


未だ受け入れられずにいる自分を

笑いたくなって

でも、諭された気がして

もう一度、

誰もいないはずのシーツを撫でた

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まどろみの中で衣擦れの音がして目が覚めた

隣を見ると、起き上がったあなたがいた

声を掛けようとして

視線を上げると

あなたの顔は影に隠れてよく見えなかった


私の方を見ずに立つあなたに

私はそのまま寝てるふりをした


しばらくすると部屋の扉が閉まる音がした


いつの間にか降り始めた雨が

窓を叩く音がした


窓を閉め忘れてしまったのだろうか

いつの間にかシーツが少し濡れていた

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