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  • 「撚る」という言葉、良いですよね。変な言い方ですが、漢字で書くとより密なエネルギーを纏う言葉だと思っています。「紡ぐ」も「編む」も似たベクトルです。それらの行為が「か細い糸」に願い込められる対照性から、徐々に強くなっていくという類比性に転化してゆく点が、本作の魅力だと思いました。しかもそれが「終わりなき連環」とは……。決定ではなく、漸近を望むのみなのですね。
    (例によって感想の妥当性は度外視してください。。)

    作者からの返信

    「撚る」という言葉は漢字になるとよりエネルギーを感じるというのは、私もそう思います。

    イメージを強く補強してくれる言葉だからでしょうか。

    「か細い糸」を「撚り合わせる」という行為に魅力を感じて頂きありがとうございます。

    言葉にして、論理的に構成を組み上げているわけではありませんが、作品イメージは、ご想像頂いたような感じで考えました。

    とは言え、解釈は読む方の捉えたままに捉えていただくのが一番良い楽しみ方だと思いますので、特定の解釈を、これが正解だ、という事を言うつもりはありません。

    皆様の解釈は私の想像を遥かに超えていかれるので、私の枠組みに縛るのなんて勿体ないって思います。

    ここまで言っておいてなんですが、私の中での作品イメージを。

    前半の詩は素直に読んだままと言うか、大切な人に来てもらいたい衣服を編む人のお話です。
    相手が愛しい人なのか、子供なのか、親なのか。
    誰であれ、大切に思っている人を思って編んでいるようです。

    後半の詩は、ミサンガのイメージをベース、読み手が願いそのものの概念、または、何かを引き換えに願いを叶えたもの、という設定で描きました。
    ミサンガには、か細い糸を撚り合わせ強固にして、解けづらくすることで、解けた時の願いを叶える力が強くなる、そんなイメージがあります。
    その力を読み手自信が扱えればどうなるのか、そんな事を考えながら描いたものです。
    叶えば終わる、
    でも叶わなければ居続けられる
    叶ってほしい気持ちはあっても
    叶えばこの時は終わるから。

    事象の終わり、収束を望みたいけど、望みたくない。
    永遠に交わらない二重螺旋のような願いを、作中では「連環」という言葉に込めました。

    今回も長くなってしまいました。

    コメント、ありがとうございました。

  • 各短歌および詩の情景に固有のリズムがあって、最後はこの作品に収斂していく感じが好きです。

    作者からの返信

    締めの歌としてこの歌を配置した意図を読み取っていただけて、またその部分を好きと言っていただけて、とても嬉しいです。

    短歌、詩の固有のリズム。
    どんなものを感じ取られたのか気になります。
    作品を描く方はそれぞれに独自の世界観をお持ちで、きっと感じるもの、響くところは少しずつ違ってるのではないかな、と。

    コメント、ありがとうございました。

  • 個人的にはこれが一番(良い意味で)びっくりして何度か読み返してしまいました。月並みな感想で恐縮ですが、「こわれそう」な感触がありありと伝わってきました。「〜(せぬ)よう」という言葉の連続がいいですね。

    作者からの返信

    たくさんコメントいただき、
    ありがとうございます!

    本作、良い意味でびっくりした、
    と仰っていただけて嬉しいです。

    全て同じ語尾を合わせたのは本作一番のこだわりポイントなので、触れていただけたことも嬉しいです。
    その上でちゃんと「こわれそう」な感触も伝わっていて良かったです。

    コメント、ありがとうございました。

  • 「こいねがう」
    当てる字で気持ちの出どころが変わってしまう面白さがありますね。

    作品自体もまさにそうで。
    ひとつの短歌にふたつの景色。
    騙し絵のような作品だと思いました。


    言葉は受け取る人の気持ちと背景によって意味を変えてしまうということも、改めて感じました。

    曖昧であるからこその、見える景色の違い。
    だからこそ、共有できた時の嬉しさはひとしおなのですね。

    作者からの返信

    同じ音にどんな事を当てるかで
    見え方が変わる面白さに気づいていただき、嬉しいです。

    曖昧だからこそ、
    イメージしていた内容に気づいていただければ嬉しいですし、
    自身のイメージを超えるお話をしていただけたりするのも嬉しいです。

    コメントありがとうございました。