第18話

――――――……




「あ、携帯忘れた」







バイトの帰り道、今日のシフトが被っていた同い年の有間(アリマ)と歩いている途中、鞄の中から取り出そうとした携帯が無いことに気付く。





「え。取り行く?」



そう言った有間に対して唸りながら、鞄の中に手を突っ込んだまま探すが見当たらない。





「んー、近いからあたし取って来るけど、有間チャリだし先帰ってていいよ」


「わかった。帰り気を付けてね」


「うん」




あたしは、青になった信号の先の店にダッシュで駆け込んだ。









息を切らして事務所に入ると、どうやら誰もいないらしかったので、躊躇なく更衣室のドアを開けた。







「…、」




「ぎゃあ!?」

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