第14話
あーもう、めんどくさいな。
頭をがしがし掻きながら、のっそりと振り返る。
「お疲れ」
そう言うと、そいつはどこかほっとしたような、そんな感じの表情で「お疲れ様です」と返した、のは松方。
『おーい、もう制服着たやつは店出ろー』
事務所に繋がったキッチンから、店長の声がこっちに響いた。
「うぃーす!」
梶は大きく返事を返して、立ち上がった西村さんと店内に出て行く。
髪を結わいたクマっちゃんも「まだ交替の時間じゃないのにー」とか何とか、ムッとしながら出て行った。
まだ着替えていない松方とあたしだけが事務所に残った。
「……、」
その後とくに口も開かず松方は奥の更衣室に入って、すぐ戻って来た。
「竹永さん、更衣室どうぞ」
「ああ。はいはい」
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