第5話
「これ終わったら上がっていいよ」
いやいやいや。
いいよじゃありませんよくないです。
そのままゴミ袋を蹴って歩くつもりで、二階のファミレスから一階の駐車場まで下りて、ゴミ捨てに行く。
ごそごそやっている内に、同じシフト仲間が次々に出て来て先に上がってゆく。
始めるのは遅くとも、去るのは早い仲間共。
あたしも店長だと思ってゴミ袋を押し込めればとても綺麗に収まったので、少々スッキリしながら事務所に戻った。
「お疲れ様でーす」
声を掛けながら開けるドアからすぐ見える奥の店長の椅子に、その姿はない。
その代わり、手前に置かれたテーブルの上に転がっている黒が見えた。
あれ?まさかの松方?
目を疑いながらその黒に近付くと、それは少し呼吸に合わせて微動している。
あたしは取り敢えず更衣室に向かって、着替えを済ませる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます