第3話 ステータスオープン
「ステータスオープン」
そう言い終えた直後、目の前に白い文字が書かれた青い半透明のプレートが出現した。
これがステータスウィンドウか。
すごくゲームっぽいなぁ。
ちょっと感動した。
では、見てみようか。
名前:
亀甲縛りが好きそうな名前ですねぇ。
レベル:1
初心者だな。みんな通る道だ。精進せよ。
経験値:0
早く経験しておけ。この世界で生きていきたいのならな。
ちなみに、あと10ためるとレベルアップするでごわすよ。
HP:5/5
これはすぐ死にそうですねぇ。
MP:0/0
うおおおおおっ!! 神に祈れっ! 一心不乱に祈るんだぁぁぁっ!!
攻撃力:1
ん~、なんていうか、こう、ちょっと残念な感じですかね。
防御力:0
君、露出狂なの? 何か着た方が良いんじゃないの?
魔法攻撃力:0
これはダメでござるな。
魔法防御力:0
数値なんて気にするな! 魔法は気合と根性で避ければ良いのだ!!
素早さ:1
これはちょっとどころではないほど運動不足ですねぇ。
器用さ:3
う~む、細かい作業はやめておいた方が良さそうだな。
変態力:9999999999999999999999999999999999999999999999999999999
こ、これはすごいですよ! 町に行ったら確実に警察に捕まりますね!
筋肉:1
何をやっているんだ!? 筋肉の神が嘆いているぞ! もっと鍛えろ!!
空腹度:100/100
お腹は減ってないみたいですねぇ。
口渇度:98/100
喉は渇いてないみたいですねぇ。
清潔度:94/100
少し土が付いているみたいですねぇ。
草原で寝ていたせいだと思いますねぇ。
健康度:100/100
け・ん・こ・う。
ドスケベ力:999999999
普通だな。
男性力:99
並みだな。
アイドル力:1
アイドルにはなれなさそうですねぇ。
年収:0
わたくし、涙が滝のように流れ落ちております。
所持金:0
わたくしの涙で、湖ができてしまいそうです。
肩書き:金なし全裸変態野郎
生きてさえいれば良いんだよ。そのうち良いことあるよ。
加齢臭:まだしない
そのうちするようになる。いまから対策をしておくんだ。
占い:今日の運勢は『
まあ、がんばれ。
今日のオススメ:特にない
………………
今日の天気:微妙なくもり
そんなの見れば分かるだろ。
明日の天気:知らん
明日になれば分かることさ。
明後日の天気:知らん
知りたいなら、明後日まで待てば良いだけさ。
昨日の天気:忘れた
細かいことは気にするな。前を向いて歩こう。
「な、なんじゃこりゃぁっ!?」
「ステータスだ」
「正確には、ステータスウィンドウだな」
「そうね」
「そこじゃねぇよっ!? この変な項目と訳の分からないコメントのことだよっ!? なんなんだよ、亀甲縛りが好きそうな名前って、そこだけで判断するなよっ!!」
「でも、好きなんでしょ?」
「そ、そんなのノーコメントだっ!!」
「やはり好きなのか」
「そういう趣味であったか」
「やかましいっ!!」
「そもそも変態力って、なんなんだよ!?」
「どのくらい変態かってことなんじゃないの?」
「うむ、そうであろうな」
「俺は、こんなに変態じゃねぇよ! それに、9ありすぎだろ! 読み方、分かんねぇよ!!」
「こんな屋外で全裸なんだから、変態に決まっているだろ」
「まったくだな」
「うるせぇよ! これは仕方なくだよ! 知ってんだろ!!」
「なんだ、この肩書きは! こんなもの付けるな!!」
「何を言っているのだ?」
「この上なく適切な肩書きだろ」
「うむ、これは完璧だな」
「やかましい! というか、なんでステータスに肩書きがあるんだよ! こんなのいらねぇだろ!!」
「ステータスといえば、ステータスなのではないか?」
「そうかもしれないけど、ここにはいらんだろ! それと、コメント! 慰めるくらいなら書くな!!」
「そこは感謝しておきなさいよ」
「うむ、そうだぞ」
「するわけないだろ!」
「今日の運勢、
「当たってるな」
「まったくだな」
「ざまぁ」
「うるせぇぞ!!
「おい、今日のオススメ! 何もないなら非表示にしておけよ!!」
「まあ、そこは同意する」
「確かに表示するなら、何か書いておくべきよね」
「というか、これ、後半の項目全部いらないだろ! なんでこんなのあるんだよ!?」
「もしかして、神の趣味なのかしらね?」
「そうかもしれんな」
「実はその神、邪神なんじゃないのか!?」
「いや、我々に力を貸してくれているのだから善神だろ」
「うむ、そうだな」
「そうは思えねぇよ!!」
俺たちを見物しながら笑っている感じの、邪神な気がするぞ!!
「MPって、神に祈ったら上がるのか!?」
「知らん」
「やってみれば良いのではないか?」
「それもそうだな」
祈ってみた。
「上がらないなぁ。ということは、俺は魔法を使えないのか?」
「知らん」
「使いたいなら、調べてみたら?」
「そうだな」
「魔法って、気合と根性で避けられるものなのか?」
「知らん」
「試してみるしかないな」
「そうか……」
あまり試したくはないけどな……
「筋肉の神? もしかして、こいつが俺をここに連れてきたのか?」
「そこは不明だ」
「我々に話しかけてきた者は、自分は神だとしか言わなかった」
「そうなのか」
ステータスの確認は、こんなもので良いか。
ツッコミすぎて疲れたしな。
ステータスクローズと心の中で唱えた。
その直後、ステータスウィンドウが消えた。
よし、無事に消せたな。
さて、次はどうするかな?
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