第28話

「ごめんね。ナオコはさぁ、家がいろいろあってね」




私はトモ子の顔をのぞきこんで謝った。




「もう大丈夫。いじめは無いから」




トモ子はまた泣き出した。




小刻みに肩を震わせて。




「どうかした?」




「あ、ありが…とう」




トモ子は泣きじゃくりながらお礼を言った。




「泣くなよ~」



「泣くなって!」



「ね!泣いちゃだめだよ!」



3人が励ます。




「ねッ!」




私が背中をたたくとトモ子は頷いて泣きながら笑った。

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