第44話

「で?」



「どーもーこーもやれることやるしかねぇよ。土日はファルトレクで基礎体力強化、平日は個々のスキルアップ。


あと半月で伸びるかどーかはあいつら次第だ。」




温泉で桐皇と思わぬ再会をしてから1ヶ月が経った。

皆はいつも通り練習をし、里月は新しいドリンクやタオルを持ってリコと体育館へ入り景虎の横へ置いて荷物整理を始める。




「基礎体力はともかく……1ヶ月足らずで必殺技なんて

身につけられるの?」



「1年はさすがに無理だが……2年はまぁ大丈夫だろ。

天然ボケ男は自分のスタイルを持ってるし素質も上等だ。

メガネとサラ男は既に自分なりの答えは出しているみたいだし。


残りの3人も何とか形にはなるだろう。」



「あの……黒子くんは……」



「……悪いが、あれはダメだ。あんなタイプの選手は見たことがねぇ。

………………突然変異種だぞ、ありゃあ……。


情けない話だが、何をどう教えればいいのかさっぱりわからん。



あぁだがまぁ……アドバイスはしてある。

…あいつがおそらくこの先ぶち当たるであろう壁…

についてはもう伝えた。どう乗り越えるかはあいつ次第だ。」




「壁……」

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