第3Q『キセキの世代』

第11話

「そーいえばさー。

りっちゃんて、バスケ辞めたんじゃないの?」



「………。…最近だけど誠凛のマネージャーになったの。


…珍しいね、むっくんが聞いてくるの。

……もしかして、赤司くんに報告でもするの?」




「ううんー。しないよー

赤ちんの次に怖いの、りっちゃんだからー」



「あはは。そんなことないでしょ。」



「敦、帰るよ。」



「えー。りっちゃんと話してたのにー」




「おい、辰也!試合っ……!」





ゲーム中、大雨が彼らを遅い、一時中断となった。

その大雨を見て、辰也たちは紫原を連れて帰ろうとする。

それを火神が止めるが、聞かずに帰る準備をする。




「どちらにせよ、この雨では中止になる。

この前の約束は試合で当たった時にするよ。

……今度こそ逃げるなよ。


……あ、そうだ。……リツキ」



「?」



火神に目を向けながら言うと、今度は里月の元へ行く。

彼女の手を引っ張り、身体を引き寄せる。



「「!!??」」



「!?」



「室ちんやるー」



「アメリカで最後に話した事。覚えてるよね。

……その返事、試合終わってから聞かせてね。」



「………!!」



「待ってる」



みんなに聞こえぬように囁くと、それだけを言って

手を振りながら帰っていった。


「…………」


「リツ?」



「……何でもない!

……試合が終わったら、話をしたいことがあるって。

それだけ言われたの。」


「そ、そか。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る