第46話

「諷璃ちゃん!!!」


「諷璃さん!ご無事で!!」


「(やっぱり、咲那さんと同じ個性なのね……)

諷璃ちゃんのおかげで…みんな無事よ。」



「おねえちゃん!!!!!」



「わ、ちょ、みん……」




視都の個性""遮断""で紙雨や子供たちと諷璃の間に作っていた壁を解除すると、子供たち皆が諷璃に抱きつきに行くと、そのまま後ろへ諷璃ごと倒れてしまう。




「うわああああん!」



「……!…怖かったね…ごめんね。」



「おねえちゃぁぁあん!!!!!」


「遊くん」


「あ゛りがどう!!!」


「ふふっ、どういたしまして。

涙と鼻水、これで拭いて。服、汚れちゃう。」



「う゛ん゛!」




「諷璃ちゃん」



「!紙ちゃん先生。…ご無理を言った挙句、規則を破って申し訳ございませんでした。」





警察やヒーロー事務所に説明を終えた紙雨が戻ってくると、諷璃は子供たちを身体から離し紙雨の前へ立つと深々と頭を下げた。



「……そうね。本来なら罰則がある身よね。

でも、この間も言ったけど『子供達のために個性を使うのは許可貰ってる』から、今回も大目に見てくださるわ。

奇跡的に目撃者もいないみたいだし。…ただ、職場体験中に起きたことだから雄英には全部報告するそうよ。

だから学校からの判断がどう来るか分からないわ。

そこはちゃんと覚悟しておいて。」



「……わかり、ました。」

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