第35話

「ゆーくんがまたあいちゃん泣かしたー!!!」



「あらあら。また何かされたの?」



「あいちゃんわるくないのにー!!」




小さい子が紙ちゃん先生こと紙雨の元へ走ってくると指さして説明をし始める。





「……!」



""むこせーやろー!!""



""だっさー!""



""……""




「!せんせーこのひとだれー?」



「あぁ、今日から一緒に働く諷璃お姉さん。」



「かざりおねーさん?」



「……はじめまして、諷璃っていいます。

今日から紙ちゃん先生のお手伝いさせてもらうの。

ぼく、お名前は?」




諷璃に気づいた男の子は紙雨の後ろへ隠れて顔だけ覗かせた。諷璃は男の子の前で膝をついて目線を合わせる。




「ぼく、りゅうです!」


「りゅうくんね。そうだ、さっきのゆーくんとあいちゃんがって話だけど……」



「あいちゃんがぼくとあそびたいっていうからいっしょにあそんでたら

ゆーくんが、いじめはじめちゃったんだ。」




「!」



「……諷璃ちゃん、仲裁入ってみる?」



「え」



「まぁ聞くよりやってもらった方が早いし、

ヒーローの仕事は基本夕方から夜だの交代制から!」



「わ、わかりました。……ゆーくん、お姉さんも連れてってくれるかな?」




「うん!こっち!!」

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