第22話
「!」
「そんな簡単に覆るわけねぇよ。ただ あの時一瞬は、お前を忘れた。」
「!!!」
「それが良いのか悪ぃのか正しい事なのか…
少し…考える。ーーーーーー行こう、七雲。」
「!……は、はい」
「(……七雲?…………彼女はたしか……)」
「悪ぃな、話に付き合わせて。」
「ううん。……時間、ないから簡単に治療するね。
『コンフォルト=リフレイン』」
「!」
轟に連れられて決勝の控え室へと入る諷璃。切り傷や凍傷している箇所を見ると、そこから手をかざして雨のようなものを降らせ始める。するとみるみる傷が癒え、そこにあった数々の傷が消えていた。
「……傷とか凍傷とか無くなったはずだけど……どう?」
「……あぁ、だいぶ身体も楽になった。痛くもねぇ。
……この力って……」
「私の個性の種類の1つ……『雨』を利用したもの。
今のは『癒しの雨』といったところかな?
……さて、私も出久の所へ手当しにいk…。……轟くん?」
「……………………」
諷璃が傷がないのを確認し、その場を離れて緑谷の元へと行こうと立った時だった。轟が腕を掴んで諷璃が立つのを止めていた。
「……もう少しいようか?」
「……いや、大丈夫だ。ありがとな」
「…どういたしまして!…じゃあ行くね、決勝頑張って」
轟が「わりぃ」と手を離したのを見て、軽く礼をすると控え室を出る。
「……俺は何考えてるんだ……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます