episode9 修学旅行①

「きょーとーだー!」


「凛太郎を黙らさせられるのは

悠介、あなただけよ、ほら行って」


なぜか、俺は凛太郎の子守りでも

してるみたいだ。

佳苗は着いて1分でキレそうだった。


「部屋に各自、荷物をおいたら

準備して15分後にここ集合だ

ほらーみんな行けー!」


部屋のメンバーは

隼人、凛太郎、圭介(けいすけ)と俺の4人。

圭介は小学生から一緒の幼馴染だ。


「どっこいしょ!っと」


「凛太郎、なんでそんな大荷物なんだ?」


「PS5とー、人生ゲームとー、

寝る時に欠かせないぴょんきちまる!」


隼人が言う。

「全部、いらねーだろそれ」


「俺はこいつがないと

寝れないんだよおおお!

な?悠介ならわかってくれるよな?」


確かに凛太郎のベッドには

この巨大なぴょんきちまるがいたのは

わかっていた。

だが、それを持ってくるとは思ってなかった。

「ごめん、凛太郎、それはデカすぎ」


ガーンと凛太郎は黙った。


隼人と圭介が笑う。


「俺端っこで寝たいからここー」


「俺はなんとなく危なくなさそーな圭介の横」

と隼人が言う。


寝るところの順番は結果こうなった。


圭介ー隼人ー凛太郎ー悠介、となった。


じゃんけんで負けたはやとが

ぴょんきちまるを蹴り飛ばそうとする。

凛太郎が涙目でそれを阻止する。


多分、圭介が一番平和だろう。


それからロビーに集まり、

クラスごとにツアーの場所を

回った。


「ここからはグループ行動です

17時にここに皆さん集合してくださいね」


グループ行動が始まった。

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