第12話

中国、と言ってもちょっとしか知らないけど、日本食事情についてのご報告です


こちらでたまに見かける「寿司の天ぷら」は文字通り寿司の天ぷらであり、天ぷらの乗った寿司などではありません。太巻きを切ったものに天ぷら粉を付けてそのまま豪快に揚げたものなのですが、酢飯に油がべったり入っていたりして自分には美味しいとは感じられません


このような、発想がとんでもないというか懐が深いというのか、もしくは万事テキトーと言うべきなのか判りませんが、思い切った行動力が中国の底力だと感じています


しかし問題は、この料理が純日本料理だと思われていることでしょう。そんな店で、これは日本料理じゃ無いよなどと言おうものなら店員がやって来てこうあなたに聞くことでしょう


寿司はどこの国の料理だい?

日本だ、とあなたは答えるでしょう。

それじゃあ、と一呼吸おいて、その店員は今度はあなたにこう聞くでしょう、

天ぷらはどこの国の料理なんだい?

あなたはこの質問にも日本と答えることでしょう。

そして店員は、ほら、そういうことだよ、と勝ち誇った顔で去って行くことでしょう


いや、何かおかしい、ちょっと待て店員。

しかし悲しいかな、自分の中国語会話能力ではこれ以上の議論は難しく断念、残念


寿司の天ぷらは日本食では無い。

会話力を付けて、全ての人民にあまねくこの真実を伝導するという、崇高な使命ミッションを達成するために邁進する所存にございます


written by Pectin, Aug-2005



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出張報告α ペクチン @XIXIXIX

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