第13話
ザ――…と響く水音。
広い浴槽を隣に、シャワーに打たれながら頭の中を整理する。
此処に来て、2人の男の人と会った。彼らがどういう関係なのかは判らないけれど恐らくあれは住人だ。
その内の1人が、自分たちは『7人』だと言っていて、それはやっぱり他にも人が住んでいるってこと――?
待った。
まず、私が此処に送り込まれたのには理由があるはずで。
それについては私も行きに考えてみたけど思い浮かばなかった。
此処に来るまで美術館でバイトとかかな、なんて思っていたけど、会った2人は顔面偏差値が異常な高さ。
一体これはどういうことかと変に勘繰ってしまう。
偶然、なのかな。
それとも、ちゃんと男の人が描けない私に先生がチャンスをくれたのでしょうか。
そうかもしれない。……。きっとそうだ。ここではあの人たちが先生なんだ。
最高の先生だ。
「とりあえず、学べることを学ぼ――…いてて」
呟きながらシャンプーをもっこもこに泡立てていたら、考えすぎて泡が目に入った。
独り痛さに悶える。
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