第6話
沈黙を先に破ったのは、梨花。
「怒って、る?」
「別に、」
梨花の方は向かず、素っ気無く答える。
「…………ご」
「?」
「ご、ごめんね」
「は?」
俺はそこで初めて梨花の方を向いた。
梨花の瞳からはポロポロと涙がこぼれていた。
「梨花?」
…やり過ぎた。
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